「原田覚一郎杯」について

  原田杯とは、長年にわたり学生グライダー界の育成にご尽力なさった原田覚一郎教官の名を頂いた競技会です。 グライダーと共にした時間が60年以上となる原田教官には当然多くの後輩がおり、 現在の教官あるいは監督になっている方々の多くもその現役時代には原田教官の多大なる恩を受けています。


  原田杯はそのような中でも特に原田教官となじみの深い東海大学、千葉工業大学、関東学院大学、日本大学の4校によって提案され 原田教官の教えを根底に置いた競技会として1997年に誕生しました。 その為、競技会といえどもその運営は全国大会のような大会とは大きく異なり、下級生の練習フライトにも重点を置いた点に特色があります。 この事は原田杯が参加する全員が運営を行い、全員が空を飛ぶことの出来る全員参加の競技会であることを意味しています。

  第5回大会の直前に原田教官は風となって大空へ去られましたが、原田杯はその教えを心に刻む機会として続けられています。


原田教官略歴


1912 3月8日 長野県諏訪生まれ 1953 事業用操縦士(滑)
操縦教育証明
大阪工業専修学校航空学科卒 1959 日本学生航空連盟関東支部職員
妻沼訓練所長・教育訓練部長を歴任
多くの学生を教育
1934 霧ヶ峰滑空機研究会にて
グライダー開始
1939 福田軽飛行機入社 1973 学連退職
太南工業にてグライダー開発
1940 大阪府学務部体育課勤務 学連在職中もその後も東海大学・千
葉工業大学・関東学院大学の総監督
1942 文部技官体育局勤務 耐空検査員
滑空記章試験員
1946 文部省依願免 2001 7月4日逝去 享年89歳
1952 日本学生航空連盟指導員


原田教官著書


 ・「グライダー操縦の基礎」 1968年 鳳文書林
 ・「大空はわが恋人」 1970年 風林書房
 ・「グライダー整備マニュアル」 1975年 鳳文書林

原田教官表彰


 ・ 「航空功労者」運輸大臣表彰 1964年
 ・ 黄綬褒章 1968年
 ・ ポール・ティサンディエ賞 1985年